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思い出を守るボランティア~能登半島地震災害の被災地での活動①

ボランティア・ 市民活動支援センター 2026.10.20

私たちは、9月18日(金)~21日(月)の4日間、社会福祉学科3名、看護学科2名、子ども教育学科1名の計6名で珠洲市や穴水町を訪問しました。能登半島地震から2年9か月が経ち、現在の被災地がどのような状況にあるのかを自分たちの目で確かめたいという思いで現地へ向かいました。今回の活動では、主な目的である写真洗浄ボランティアをはじめ、復興支援ツアーや復興ガーデンの見学など、さまざまな活動を体験しました。
この4日間を通して、今なお残る被災地の課題について学ぶとともに、写真洗浄を行う意味や、復興ガーデンを通して生まれる人とのつながりなど、多くの学びや新たな気づきを得ることができました。ここからは、4日間の活動を振り返りながら、活動日ごとに私たち一人ひとりが感じたことや、現地で得た学びを2回に分けて紹介していきます!
★この活動は、公益財団法人日本財団ボランティアセンターの共催で実施しました。学生の費用を負担していただいたこと、感謝申し上げます。

【スケジュール】
9/18 AM 高崎発→新高岡着(新幹線) 
 PM リブート珠洲・宝立地区復興支援ツアー参加
9/19・20 AM/PM 写真洗浄ボランティア(穴水町)
9/21 AM 復興ガーデンの見学(穴水町下唐川地区)

【1日目】 リブート珠洲・宝立地区復興支援ツアー
<感じたこと>
・能登半島地震から2年9か月が経った今も、地面には大きなひび割れが残り、マンホールが人の身長ほどまで隆起していたり、電柱が斜めに傾いたままになっていたりする光景を目の当たりにしました。震災から年月が経っていることから、復興も少しずつ進んでいるのではないかと思っていましたが、実際に現地を訪れることで、今もなお地震の爪痕が残っていることを実感し、復興にはまだ多くの時間が必要なのだと感じました。
・珠洲市のシンボルの一つである見附島が、地震によって大きく崩れていました。以前の姿と比べて一回り、二回りほど小さくなったように感じ、崩れた跡が残る壁面からは、地震の大きな威力が伝わってきました。地域の象徴となる場所にも大きな被害が残っていることを知り、改めて震災の被害の大きさを感じました。

・ツアーでは、実際に被災され、避難所での生活も経験されたガイドの方から、震災後の地域の状況についてお話を伺いました。地域によって支援体制に差があることや、復旧・復興工事を担う人手が不足していることなど、さまざまな理由から復興が思うように進んでいない現状を知りました。
・震災から3年近くが経とうとしている今、テレビなどで能登が取り上げられる機会も少なくなり、私は「復興が少しずつ進んでいるのではないか」と考えていた部分がありました。しかし、実際に現地を訪れてみると、まだ復興の途中にある地域が多くあることが分かりました。この経験から、ニュースやインターネット上の情報だけではなく、実際に現地へ足を運び、自分の目で見て、現地の方の声を聞くことの大切さを感じました。
・ガイドの方から、避難所での生活についてもお話を伺いました。被災したことに加え、普段とは異なる生活を強いられることや、メディアの方がカメラを持って取材に訪れることなど、避難所での生活にはさまざまな精神的負担があったそうです。特に印象に残ったのは、家が壊れなかった方が避難所を訪れ、「家が壊れなくてすみません」と謝ったというお話です。災害によって大きな被害を受けた人だけでなく、被害の程度が異なる人同士の間にも、複雑な思いが生まれることを知りました。そのお話を聞いたとき、被災された方々が抱えていた苦しさや葛藤を想像し、胸が苦しくなりました。

【2,3日目】 写真洗浄ボランティア
<感じたこと>
・目的地に向かう中でタクシーの運転手さんが被災に関わる様々なお話をしてくださいました。特に、震災直後はたくさん訪れていたボランティアの人たちも時間が経つにつれて関心が薄れ、来てくれる人が減ってしまったというお話が印象に残りました。しかし、倒壊した家や地割れした道路がその道中にも存在し、復興はまだ完全には終わっていないということを改めて実感しました。
・写真洗浄ボランティアでは、写真洗浄の一番目の工程である、写真一枚一枚をアルバムから剥がしていく作業を行いました。アルバムにはその人や家族の歴史、思い出がたくさん詰まっています。しかし、災害によって濡れた写真にはカビやバクテリアによって部分的に消えてしまったものや、全体的に消えてしまって供養に出すものまでありました。災害は建物や物だけではなく、人々にとってかけがえのない思い出まで奪ってしまう、とても悲惨なものだと感じました。
・写真洗浄ボランティア団体のあらいぐまの方々は明るく気さくに接してくださる一方で、作業はとても丁寧で、一枚一枚の写真を大切に扱われていました。その姿から、被災した人々の思い出を守りたいという強い意思を感じ、私もその姿勢を見習おうと作業に挑みました。
・実際に写真洗浄をしてみると、水に濡れた写真はとても剥がしづらく、裏面から剥がそうとすると表面まで剥がれてしまいそうになることもありました。その際には、あらいぐまの方々からアドバイスをいただいたり、実際に助けていただいたりして、きれいに剥がすことができました。

・被災直後は生活に余裕がなく、写真を捨ててしまう人も多いそうです。しかし、傷んでしまった写真でも程度によっては保存できることを学びました。そのため、「被災した写真をすぐに捨ててしまうのではなく、保管していくことが大切」ということを周知していくことも重要だと感じました。
・写真洗浄ボランティアを通して、災害復興支援ボランティアとは、必ずしも命に直接関わる活動だけではないのだと学びました。写真洗浄のように、人の心の拠り所や大切な思い出を守る活動も被災した方々を支える重要な活動です。災害から時間が経つにつれて被災地への関心や支援が少なくなってしまうからこそ、長期的に寄り添い続けることが大切だと思います。今回学んだことを忘れず、これからは自分にできることを考えながら、写真洗浄のような活動を含め、人の心を支えられるボランティアに積極的に取り組んでいきたいです。
(文責:災害復興支援団体わたりば 看護学科2年 伊藤 美優・子ども教育学科1年 福島 実侑)