2023.04.28 お知らせ
生成AIの利用について
高崎健康福祉大学は、生成AIの利用について学長より以下のとおり学生・教職員向けに発信いたします。関係者は確認をし、取り扱いについて十分注意してください。
学⽣・教職員のみなさんへ
⽣成AI の利⽤について
2023.4.24
⾼崎健康福祉⼤学
学⻑ ⽯⽥朋靖
ChatGPT やBing など⽣成系⼈⼯知能(以下、⽣成AI)の性能が加速度的に⾼まるなか、その利⽤が爆発的に拡⼤しています。まだ多くの限界があるとはいえ、今後、新しいツールとして⼈間の活動を補助し、社会に⼤きな変⾰をもたらす可能性があります。
例えば、⽣成AI では以下のような作業にも対応が可能となっています。
① 与えたキーワードやデータなどを元にした様々な形式の⽂章⽣成(俳句や⼩説、論⽂まで!)
② 既存の⽂章やWeb ページなどの要約、翻訳、校正
③ 試験(⽳埋め問題、選択問題、⾃由記述問題など)の作成や解答(医師国家試験に合格点!)
④ プレゼンテーションの作成
⑤ ブレインストーミング、アイデア出し
⑥ エクセルなどと連動したデータ分析
⑦ プログラミング
⑧ 作詞や作曲
⑨ 地元⾷材をつかったダイエット料理のレシピ などなど
とはいえ、⽣成AI は現在までのところ⾃ら新しいものを⽣み出すわけではなく、インターネット上の膨⼤なデータを使い、そのつながりの確率や⽂脈等を考えながら成果を⽣成するものであり、利⽤の際には主に以下の事項を留意しなければなりません。
① インターネット上の情報は正しいものばかりではないので、⽣成したものには⽭盾や間違いが含まれることもある。
② ⼊⼒した質問事項やその記載内容がシステムに蓄積・学習されて利⽤されるため、個⼈情報あるいは組織情報の流出・漏えいにつながる可能性がある。
③ ⽣成したものが著作権侵害となる可能性がある。
④ AI の⾼度化が作業の迅速化や合理化、内容の深化につながる反⾯、それにかかわる⼈間が失業するといった社会問題も⽣み出しかねない。
こうした多くの課題があるとはいえ、学⽣が社会に出たときには使いこなすことが必須なツールになると想定されます。また⼤学教育においても、例えば対話形式によって⾃らの考えを検証し、学習内容の理解をすすめ知識・技術の習得内容を確実にするなど、⾃らの能⼒を⾼めるために利⽤することは可能です。したがって、⼤学としては単に使⽤を制限するのではなく、以下の点に留意しながら、学びの場にふさわしい使い⽅をする必要があります。
① ⼤学教育においては、授業等で得た情報を⾃分の頭の中で処理・思考し、他者が理解できるよう表現するというプロセスをとおして、論理的かつ客観的な思考⼒や表現⼒を養うことが最も重要な⽬標です。学⽣の皆さんは、⾃ら学び、⾃ら考え、⾃らの⾔葉で表現する努⼒を惜しまないでください。
② ⽣成AIの出⼒をそのままレポートや課題、学位論⽂等として利⽤することは、⾃⾝の成⻑の機会を放棄することになるばかりか、倫理上の問題さらには剽窃(カンニング)や著作権侵害などの不正⾏為として処罰されることもあります。
③ 教員は単に⽣成AIの利⽤を単に禁⽌するのではなく、利⽤場⾯や利⽤⽅法などを明確に指⽰するとともに、課題内容や試験とその評価⽅法について⼯夫する必要があります。
④ 授業関係での利⽤については、学⽣の皆さんは授業の担当教員の指⽰に従ってください。
本内容は現時点での状況に基づくもので、更新が必要となる可能性があることにご留意ください。
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