2025.10.01 地域・研究活動
理科スクールを実施しました
理科や科学技術への興味を深め、学びに向かう力を育むことを目的に、高崎健康福祉大学では近隣の中学生・高校生を対象とした理科の実験イベントを毎年開催しています。今年度は、2025年8月8日(金)に中学生19名、高校生35名の計54名(のべ67名)の方に参加頂き、実施いたしました。以下に実施内容を示します。当日は、参加者が各学科に分かれ、専門的な知見を持つ教員のもと、普段の学校生活では体験できない本格的な実験に挑戦しました。
1)温かいアイスクリームを作って食品添加物について学んでみよう (健康栄養学科)
食品添加物の特性を理解するため、温かくても溶けない不思議なアイスクリーム作りに挑戦しました。参加者は、化学的な原理に基づいた独自のレシピで調理を行い、一般的なアイスクリームとの違いを五感で体感しました。この体験を通じて、食品添加物が私たちの食生活において果たしている重要な役割について学びを深めました。
2)解熱鎮痛薬を合成してみよう(薬学科)
医薬品の安定供給に不可欠な有機合成をテーマに、解熱鎮痛薬アセトアミノフェンの合成実験を行いました。まず、医薬品の主成分である有機化合物の基本的な構造や性質を学びました。その後、実際にアセトアミノフェンを合成し、薄層クロマトグラフィーや呈色反応といった化学的な手法を用いて、合成が成功したことを確認しました。この実験は、創薬や医薬品製造のプロセスにおける有機合成の重要性を肌で感じる貴重な機会となりました。
3)いろいろなゲル化剤を使ってゼリーを作ってみよう(生物生産学科)
こんにゃく粉やカラギーナンなど、5種類のゲル化剤の特性を活かし、様々な食感のゼリーを作り比べました。異なるゲル化剤の組み合わせが、ゼリーの物性にどのように影響するかを考察し、身近な食品であるこんにゃくゼリーの食感に最も近い組み合わせを探究しました。参加者は、素材の選択が食品のテクスチャーに大きな影響を与えることを、楽しく学びました。
4)試験管内で光るタンパク質を作ってみよう(子ども教育学科)
生命科学の根幹をなすセントラルドグマをテーマに、試験管内で蛍光タンパク質を合成する実験を行いました。遺伝子の本体であるDNAからRNAを合成する「転写」と、RNAの情報をもとにタンパク質を合成する「翻訳」のプロセスを可視化することで、生命の設計情報が形になるまでの仕組みを体験的に理解しました。また、副次的な実験として、バナナとブロッコリーからDNAを取り出す操作も行いました。ブロッコリーからとれた白い抽出物はDNAであり、バナナからとれた白い抽出物はDNAではないという実際確認しなければわからない科学の醍醐味を体験することができました。
当日、猛暑の中、参加者の皆さんは熱心に実験に取り組み、生き生きとした表情で科学の面白さを探究していました。アンケートには「学校でまだやっていない実験ができて楽しかった」「教科書に載っていることが全て正解とは限らないこと、自分で考えることが大切だと分かった」「生物基礎で疑問に感じていたことが、実際に実験をしてみて解決できたのでよかった」「今回の実験を通じて、科学はやはり楽しい、面白いと思った」といった感想が多数寄せられ、大変好評でした。
今回の「理科スクール」は、参加者の皆さんにとって、科学の楽しさを再認識し、将来の進路を考える上で有益な経験となったことと思います。高崎健康福祉大学では、今後もこのような体験学習の機会を提供し、次世代を担う科学者の育成に貢献していきたいと考えております。次回の「理科スクール」に関する詳細は、大学ホームページにて改めてご案内いたしますので、ぜひご期待ください。
以下は当日の実験の様子です。



