2021.11.10 薬学科
第30回高崎健康福祉大学薬学部生涯研修セミナーを開催しました
高崎健康福祉大学薬学部では、卒後の薬剤師の研鑽のために、生涯研修を年2回開催しています。ドラッグラグが解消された本邦において世界初の副作用を経験することもあり得る状況となり、医薬品情報の扱いがさらに重要性を増しています。今回は医薬品情報の適正使用をテーマとし、医薬品医療機器総合機構から岸達生先生、太田記念病院から原佳津行先生、慶応義塾大学から大谷壽一先生にご講演いただきました。総勢104名(本学関係者24名含む)の方々にご聴講いただきました。
開催日:2021年11月6日(土曜日)14:00 ~ 17:30
Web配信会場:高崎健康福祉大学薬学部7号館 105講義室
特別講演Ⅰ
「医薬品副作用被害救済制度~薬を使うすべての方に知ってほしい制度です~」
岸 達生 先生〔医薬品医療機器総合機構健康被害救済部次長〕
特別講演Ⅱ
「これだけは押さえておきたい医薬品情報」
原 佳津行 先生〔群馬県病院薬剤師会会長、太田記念病院薬剤部副薬剤部長〕
特別講演Ⅲ
「医薬品情報を科学的に読み解く〜薬物動態と薬物相互作用を中心に〜」
大谷 壽一 先生〔慶應義塾大学医学部兼担薬学部教授、慶應義塾大学病院薬剤部長〕
特別講演Ⅰでは、岸先生が「薬を使うすべての方に知ってほしい制度です」という副題で医薬品副作用被害救済制度についてご紹介されました。聴講された薬剤師の先生方からは「実際の事例等の紹介があり、興味深かった」等の感想をいただきました。
特別講演Ⅱでは、原先生が講演くださり、現場の薬剤師の立場から医薬品情報の情報源や実際の使用方法などについて実践的な内容を紹介いただきました。聴講された薬剤師の先生方からは、「DI業務担当者になったばかりで、情報の吟味がうまくできない場面も多々あり、今日の研修内容はすぐに活きると感じました」等の感想をいただきました。
特別講演Ⅲでは、大谷先生が講演くださり、医薬品情報源から科学的エビデンスを読み解き薬剤業務に生かす力についてご紹介いただきました。四則演算で把握できる薬物動態的特徴から個々の患者における医薬品の適正使用について考えること、代表的な薬物代謝酵素の阻害事例、個々の患者において相互作用の起こり方が違うことにも配慮が必要なことについてご教示いただきました。聴講された先生方からは、「添付文書からの代謝経路の読み解き方がとても興味深かった」、「看護師にもとても分かりやすい内容でした」等の感想をいただきました。
今後も臨床で活躍される薬剤師の先生方の研鑽のために少しでも役立つセミナーを企画してまいりたいと考えております。次回は6月の予定となります。準備が整いましたら、ホームぺージ等でご案内いたします。多くの先生方のご参加をお待ちいたしております。
開会ご挨拶 寺田勝英薬学部長
特別講演Ⅰ 岸達生先生ご講演
特別講演Ⅱ 原佳津行先生ご講演
特別講演Ⅲ 大谷壽一先生ご講演