2022.02.07 子ども教育学科
授業・研究紹介⑦ 大橋 博先生(授業紹介・インタビュー)
2022年を迎え、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
今回は、本学講師、大橋 博先生の「算数」の授業を紹介します。

この講義は、1年生対象で後期水曜日の2限、小学校教諭免許(1種)を取得する学生に開講されています。
早速授業の様子を写真とインタビューを交えて紹介したいと思います。
まず教室に入って驚くことは、学生さんたちの机の前に置かれているのは、教科書やノートではなく、タブレット端末なのです。従来の授業からすると不思議な感じがします。

授業は学習支援アプリ「ロイロノート」と「ジャムボード」を使って行われています。授業はこのアプリを使って行われますので先生の「板書」もありません。
先生の板書や資料は教室前面のスクリーンと学生の個人の端末に映し出されます。必要に応じて、先生はその資料に書き込み、それが資料に反映されます。
それから、当日は実習で授業に出席できない学生に対しZoomでも対応し、「ハイブリッド」授業を展開していました。この授業は、近未来を先取りしている感じがします。

それでは大橋先生にお話を聞いてみましょう。
―聞き手:大橋先生本日はありがとうございました。「算数」の授業と聞いてもっと古いタイプの授業を想像していましたが、見事に裏切られました(笑)。
―大 橋:そうですか。これは現在普及しつつあるICT(Information and Communication Technology)の授業です。学習支援アプリを活用することによって、教材提示、プリント配布、回収等の作業がなくなり、生徒のみならず、先生の負担がかなり軽減されます。
―聞き手:先生の板書をノートに書き移すだけで精一杯の生徒にとっては勉強に集中できますね。
―大 橋:ICT教育は学びを変えていくと思います。時代は確実に変わっていきますね。

―聞き手:教室を見ましたが、学生がみな真剣に取り組んでいますね。
―大 橋:ICT教育を通して、従来の教える側の教師と教えを受ける学生たちの構造も変わっていくかもしれません。しかし、教室ではなるべく学生一人一人に声を掛けるように心がけています。私は小学校教諭の経験もあるので、一人一人を大切にするという態度は身に付いているようです。

―聞き手:算数が苦手な生徒が多くいると言われていますが、これに関してどう思われますか。
―大 橋:算数を「子どもが初めて学ぶ外国語」とおっしゃった先生がいます。例えばプラス(+)とかマイナス(-)という記号があります。私達は式の中にこれがあるとどう処理すれば良いか意味が分かります。しかし、小学校に入りたての1年生にとってはただの記号でしかないのです。算数数学で使われる式や用語は発達段階にあった形で理解させ、慣れ親しませてあげる必要があると思っています。
―聞き手:とても興味深いお話ありがとうございました。
