授業・研究紹介⑤ 菅野陽太郎先生(インタビュー)

2020.12.08 子ども教育学科

授業・研究紹介⑤ 菅野陽太郎先生(インタビュー)

 対面授業も徐々に増えてきましたが、まだ、心配な状況が続いています。

 今回もインタビュー形式にて本学助教、菅野陽太郎先生の授業や研究内容を紹介したいと思います。

―聞き手:本日はお忙しい中ありがとうございます。早速ですが、後期もオンラインと対面授業の併用になっていますが、先生の授業はいかがでしたか。また、どのように進められましたか。

―菅 野:後期もオンデマンド型でおこないました。各々の授業で、前時の復習と本時の課題に取り組んでもらいました。各回の内容のつながりや関連が分かりやすくなるように工夫しました。授業では、学生のみなさんに毎回アンケートに回答してもらい、その反応を踏まえつつ進めていきました。オンデマンド型の授業では、学生の様子を直接見ることはできませんが、アンケートの回答を見るかぎり、各自のペースで考えを深めてもらえたのではないかと感じています。

菅野先生の研究室 オンラインで学生に指導中

―聞き手:先生の年齢は30代前半で、学生たちと最も近い存在ですが、学生時代のエピソードがあればお聞かせください。

―菅 野:大学時代は授業以外に様々な経験をしました。学問も大切ですが、大学時代には勉強以外の経験も大切です。おかげで大学時代「遠回り」も経験してしまいました。しかしそれは私にとって、自分自身と向き合うかけがえのない時間であったと思います。一見「無駄」と思えることでも、今になって生きる「糧」になっています。様々なことを深く考え、自問自答しながら、現在の研究に至りました。

 本学では「国語」や「国語科指導法」の授業を担当しています。大学4年生になって教職に就くことを考えはじめたとき、「国語についてしっかりと勉強してから教壇に立ちたい。」と思って大学院へ進みました。そのまま今でも勉強し続けているといった感覚です。

研究室の書棚

―聞き手:なるほど、学生時代の内的葛藤を経験し、いまの先生があるのですね。次に先生の専門分野についてもう少しお聞かせください。

―菅 野: 国語科教育における漢字指導や書写指導の基礎理論を中心に研究しています。

 文字運用の歴史を考えたとき、今は大きな変革期にあたります。これまで文字は、筆やペンを持って「手書き」することでしか使えませんでした。今ではパソコンやスマートフォンで手書きせずとも使うことができるようになっています。

 では、文字や文字に関する学習指導はどう変わるのでしょうか。たとえば筆順などは、書かなくても文字が使えるなら学ぶ必要はないのでしょうか。いや、そうではありません。今だからこそ、筆順を学ぶ意義をしっかりと考える必要があるはずです。

 このように漢字指導や書写指導に関わって「あたりまえ」や「なんとなく」と思われてきたことについて、改めて考えていくことに面白さを感じています。

―聞き手:私も同感です。筆順は日本の文字文化から生じたもので、その歴史を意識し、後世に伝えていくことは大切なことだと思います。私など漢字がどんどん書けなくなっています。

―菅 野:本学では1年生対象の「国語」と3年生対象の「国語科指導法」を担当しています。特に国語が苦手な人は、「なんとなく正解はわかるけど自信がない」とか、「国語の授業は何をしていたのか良くわからない」といった思いがあります。また、「どうして日常生活に支障がないのに国語の勉強をするのか」と考える人もいるかもしれません。

 授業では、そうしたイメージから一旦離れ、「言葉とは何か」、「文字とは何か」、「国語とは何か」、「どうして国語を学ぶ必要があるのか」、といった点から考えを深めています。

―聞き手:本日は書写に関する教材を持参いただきましたが、特徴や使い方を教えてください。

―菅 野:これはマグネ筆(図1)と言って、墨や紙を使わなくても、気軽に毛筆の機能を体験できる教材です。こちらは水書用筆(図2)です。2020年度から実施される学習指導要領の解説では、小学校国語科書写について、第1・2学年に「水書用筆等を使用した運筆指導」が示されています。これは、毛筆を使用する学習指導の先取りではなく、硬筆の学習に活かすためのものです。

マグネ筆(図1)
ゼミ生と水書用筆で書写の練習(図2)

―聞き手: それから先生は長い間実習指導に関わっていらっしゃいましたが、今思うところを聞かせてください。

―菅 野: 実習は、大学生活において非常に大きな転機になると思っています。

 私は「実習指導室」で学生の実習の準備を手伝ってきましたが、これまでの学生の様子を見ていると、実習中だけではなく、実習前・実習後のさまざまな場面でも、各自の成長につながるたくさんの機会があるのだと感じます。

 実習に対して不安や緊張、迷いがあることは当然ですが、教員や友人に相談しながら、良い実習を実施してほしいと思います。専門性はもちろんのこと、さまざまな部分で成長できるのが実習なのだと思います。

―聞き手:次に先生のゼミについてお願いします。

―菅 野:これまで国語に関する何かしらの興味や関心、疑問などを抱いた経験は誰にでもあると思います。もちろん「国語ってよくわからない」でも構いません。それらをきっかけに、関連する書籍や論文を読み、またゼミで討論しながら、各自テーマを決めてもらいます。

 たとえば今の4年生を例にすると、教育実習中に児童の作文を添削する機会があったのですが、そのとき句読点の使い方についてどう指導するべきか迷いがあったそうです。そうした経験から、卒論では句読点について考えています。

 国語に関して「なんとなく」で済ませてきたことを見つめなおし、探求することの面白さを味わってほしいと思います。

―聞き手:子ども教育学科では創設以来「模擬授業道場」という自主勉強会が実施されていますけれど、どのような会ですか。

―菅 野:教員をめざす、2年生の有志が「模擬授業道場」という勉強会を開き、一人ずつ順々に模擬授業をおこなっています。ここでは教材研究はもちろんのこと、教材教具やICT機器の活用方法、板書や発問の仕方などを自分なりに考えて実践し、他の学生や教員からアドバイスをもらいます。ときには実際の授業研究会のような雰囲気です。

 いざ模擬授業をやってみると、はじめはあまりの緊張から授業後に涙ぐんでしまう学生もいます。しかしそうした学生でも、他の学生からの助言や励ましを受け、その後の2回目、3回目の授業では堂々とした態度で、よく練られた面白い授業を見せてくれるようになります。私も参加させてもらっていますが、いつも良い意味で驚かされており、また私自身の勉強にもなっています。なおこの道場からたくさんの教員採用試験の合格者が出ています。

模擬授業道場(写真は2019年度当時)

―聞き手:わたしも昨年この「道場」に参加したことがありますが、まさに「良い先生にろう」という学生たちの熱気がすごいと感じました。このような地道な努力が現在の合格率につながっているのですね!

2020年の公立学校教員採用試験結果は、志願者31名中 23名現役合格、合格率74.2%)

―菅 野: 人間発達学部には、保育者・教育者を目指す人にとって充実した環境が整っています。その環境を生かすためにも、ぜひ日頃から保育・教育に関する情報を追ってください。その過程で生まれる考えや疑問を、大学に来て深めたり解決したりしながら、充実した大学生活を送ってほしいと思います。

辞書は読むものです!

―聞き手:最後に本学を目指す受験生へアドバイスをお願いします。

―菅 野: 12月13日(日)にWEBにて一般選抜対策講座とWEB個別相談会が実施されます。詳しくは本学HPの入試案内を参照してください。

 今後の入試日程は、一般選抜(A日程、B日程)、大学入学共通テスト利用選抜が実施されます。受験生の皆さん、体調に気を付けて夢を実現させてください!(詳細は本学HPをご覧ください)

―聞き手:本日はありがとうございました。

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