2020.11.23 看護学科
在宅看護学実習(後期) 授業紹介
在宅看護学実習は、3年生が訪問看護ステーションで在宅看護を学ぶ科目です。前期はオンラインや学内での実習となりましたが、後期は新型コロナウイルスの感染症対策を講じた上で、訪問看護ステーションでの臨地実習を実施しています。訪問看護ステーションで実習した学生は、「家族の方が、人工呼吸器や胃ろうなどの管理を行っているため、家族が抱く不安などを確認する必要があると思った」「在宅で安心して生活していけるように医療的ケアの実施はもちろんコミュニケーションをとりながら重症疾患の方でも生活しやすい環境を整える必要があることを学んだ」など例年より臨地で実習できる日数は少ない状況ではありますが学生達は多くのことを学んでいます。また、「在宅看護学実習を通して、在宅看護の特徴について理解できただけでなく、自らの看護観を深めることができた。沢山のことを学べたのは実習を受け入れてくださったステーションや療養者の方とそのご家族はもちろん、先生方のおかげだと思います。感謝の気持ちと学んだことを忘れず、今後に活かしていきたい」と新型コロナウイルスにより例年とは異なる学習状況ではありますが、学生達は前向きに学習に取り組んでいます。
また、3蜜を避けるため2週間のうち1週間は学内実習とし、学内ではモデル人形を用いたシミュレーションの演習を行っています。事前に事例内容を理解するために、ホワイトボードに観察項目などをグループで意見交換をしながら出し合います。その後、学生が訪問看護師役となり、療養者や家族役の教員との会話を通して情報収集をしながら、モデル人形の脈拍、体温、血圧等の測定を行い、アセスメントに基づいて看護を展開します。シミュレーション後は振り返りを通して、在宅看護の特徴や自身の課題を整理します。癌の疼痛コントロールを行う終末期のケースでは、「痛みのコントロールのために麻薬を使用することに対する思いを傾聴し、それを理解したうえで不安に対するアプローチを適切に行うことで、療養者さんが在宅でも予後の生活をその人らしく行うことができるため、療養者と家族へのアプローチは大切であると感じた」「重症時でも冷静に対応できるように、療養者の状態を理解して、適切なアセスメントを行い、他職種と連携して、必要な看護を提供していきたいと感じた」など、学内実習においても事例を通して在宅看護の特徴について学びを深めています。