2017.05.22

健康栄養学科教員の研究成果がGenes & Nutrition誌に掲載されました

永井准教授・熊倉助教らのグループの論文が、Genes & Nutrition誌に掲載されました。

雑誌名:「Genes & Nutrition」(掲載日:2017年4月8日)

論文タイトル:Transcriptomic responses of the liver and adipose tissues to altered carbohydrate-fat ratio in diet: an isoenergetic study in young rats.

著者:Mitsuru Tanaka, Akihito Yasuoka, Manae Shimizu, Yoshikazu Saito, Kei Kumakura, Tomiko Asakura, and Toshitada Nagai.

URL:https://genesandnutrition.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12263-017-0558-2

 

【要旨】

<背景>肝臓と脂肪組織でのトランスクリプトームにおける食餌の炭水化物と脂質のバランス変化の効果を明らかにするために、3週齢ラットに、炭水化物(C)と脂質(F)のエネルギー比率が異なる3種類の食餌(低脂肪食, C:F = 65:15; 中脂肪食, 60:20; 高脂肪食, 35:45)を与えた。

<方法>9週飼育ののち、生化学的解析およびDNAマイクロアレイ解析に供した。

<結果>高脂肪食群は、血清トリアシルグリセロール濃度が低脂肪食群と比較して低下し、逆に肝臓トリアシルグリセロール濃度と肝臓コレステロール濃度が上昇した。

DNAマイクロアレイ解析において、低脂肪食群(low-fat diet, L)・中脂肪食群(moderate-fat diet, M)・高脂肪食群(high-fat diet, H)の3群を、2群ずつ総当たりで比較して、肝臓の発現変動遺伝子(differentially expressed genes, DEGs)を抽出した。その結果、L vs Hで抽出されたDEGsの約35%が、M vs Hの比較においても同様の制御を受け、それ以外のDEGsのほとんどが、L vs Hに特異的であった。これらのL vs H DEGsを遺伝子オントロジー(gene ontology, GO)解析したところ、脂肪酸合成やサーカディアンリズムに関連するGOタームが、有意に濃縮された。興味深いことに、L vs M DEGsの約30%が、L vs HまたはM vs Hの場合と逆の制御を受けていた。Mで発現上昇しHで低下する遺伝子として、アミノ酸からの糖新生に関与するSds、Mで発現低下しHで上昇する遺伝子として、グリセロールからの糖新生に関与するGpd2や、トリアシルグリセロール合成に関与するAgpat9、β酸化に関与するAcot1などが含まれた。

白色脂肪組織と褐色脂肪組織について、L vs H を比較してDEGsを抽出した結果、これらの組織では脂肪酸の酸化と合成の両方が抑制されることを見いだした。

<結論>以上の結果は、食餌の炭水化物と脂質のバランス変化が、代謝組織とエネルギー貯蔵組織の両方のトランスクリプトームに影響を与えることを示している。

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