2018.06.28

本学科教員の研究成果がJournal of The Science of Food and Agriculture誌に掲載されました

熊倉助教・松岡教授らのグループの論文が、Journal of The Science of Food and Agriculture誌に掲載されました。

雑誌名:「Journal of The Science of Food and Agriculture」

(掲載日:2018年6月22日)

論文タイトル:Protein components of water extracts from fruiting bodies of the Reishi mushroom Ganoderma lucidum contribute to the production of functional molecules.

著者:Kei Kumakura, Chiaki Hori, Hiroki Matsuoka, Kiyohiko Igarashi, Masahiro Samejima

URL:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jsfa.9211

 

【要旨】

<背景>きのこの抽出物は様々な機能性を有し、健康食品として広く利用されている。我々はきのこ抽出物中の酵素が機能性分子の生成において重要な役割を果たしていると考えた。そこで、本研究では、プロテオミクスアプローチにより、霊芝から水抽出したタンパク質の同定を試みた。また、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害活性を向上させるための適切な抽出方法を検討した。

<結果>きのこ水抽出物からはβ-N-アセチルヘキソサミニダーゼ(GHファミリー20)、α-1,2-マンノシダーゼ(GHファミリー47)、エンド-β-1,3-グルカナーゼ(GHファミリー128)およびβ-1,3-グルカナーゼ(GH152)のような種々のグリコシド加水分解酵素(GH)が同定された。抽出物中にはグルカナーゼ活性が残存し、β-オリゴ糖を生成した。さらに、ペプチダーゼG1ファミリーに属するグルタミン酸プロテアーゼが主要タンパク質として同定され、残存ペプチダーゼ活性がACE阻害活性に関与することを見出した。また、抽出条件を検討した結果、50℃での抽出は、高いACE阻害活性を有する機能性分子を産生するのに適していると考えられた。

<結論>一般に、きのこにおける水抽出は、子実体に存在する機能性分子を抽出すると考えられている。本研究は、抽出行程において酵素が機能性分子を生成するという新しい概念を提案した。